「合意形成」はまちをダメにする。顧客志向型まちづくりのすゝめ。

2013年8月11日

こんにちは、榊原です。
 
大学時代、「まちづくりで大切なのは合意形成」だと教わりました。「政治」と言い換えることもできます。けれど、数年間まちづくりの現場にでて、合意形成こそがまちをダメにすると実感しています。
 

まちのこれまで、まちのこれから

どうしてまち(ここでは地域商業を中心にとりあげます)は衰退したのか。この問いに対しては、いろいろな人がいろいろな答えを用意しています。曰く

  • 車社会によって、郊外の方が競争優位になったから
  • ダイエーやイオンなどの大店舗がまちを破壊した
  • 若者がみんな都会にいってしまったから、空洞化した
  • 需要多寡の時代から供給多寡の時代になって、ものが売れなくなった

もちろん他にもいろいろあります。
「今は景気が悪いだけで、バブルがもう一回きたら景気はよくなる!」と主張するおじいちゃんがいたり、「行政が悪い」と声高に主張するおばちゃんがいたりと、枚挙にいとまはありません。
 
 
でも、結局のところ、これらの理由って、根源を探したらシンプルな一つの答えにたどり着くんです。
 
「まちが環境に適応しなかったから」 
 
ダーウィンの進化論で、恐竜が滅んだのは変化した環境に適応できなかったから。キリンは環境に適応したから首が伸びた、と説かれていますが、まさに同じ構図です。
 
一時の繁栄(しかも、戦後からのたった数十年)が永遠に続くと信じて、自分を変えようとせずに、変わる環境を何とかしてこようとしたところが、衰退したまちです。
 
わかりやすい例でいうと、ダイエーなどが進出してくることに恐々とした全国の商店街は、「商業者を殺すつもりか!こっちくるな!」活動をしました。
その結果、大店舗法という「まちの中心部に出店する場合は、いろいろと配慮してね」という法律ができて、イオンはまちなかに出店することをやめて、郊外に出店しました。そして、消費者のニーズは郊外に向いたからまちなかにはやってくることもなくなったというまちも・・・。
 

まちをダメにした合意形成

で、どうしてこうなってしまったかというと、まちでは何をするにも「合意形成」を必要としてきました。それは、地域で冠婚葬祭をしたり、その中で悪いことをやらかさないように「村八分」をする時には、いい方向に働いてきました。
 
けれど、少し考えてみてください。ビジネスにおいて、利害関係者を含む、関係者全員の合意をとってから行動することに成功はありえますか?
どう考えても、答えは否です。具体的な話に落とし込みますと
 
 
◯ よくあるcase
空き店舗対策をなくそう!シャッターを開けよう!ということで商店街で店舗募集をしたら、雑貨屋をはじめたいという人が手をあげた。けど、3件隣には、10年前からがんばってくれてる雑貨屋さんが・・・。
 
→ 「合意形成」といって、雑貨屋さんに「新しく三件隣に雑貨屋さんを呼ぶけどいい?」と聞きにいく商店街事務局。当然嫌だと言われて、計画頓挫。
 
 
もう馬鹿かと。レッドオーシャンとブルーオーシャンを比較すると、誰でもブルーオーシャンでのんびりと過ごしたいわけで、反対されるのがわかってても聞きに行く。で、行った本人は「あとで揉めると、商店街の雰囲気が悪くなって」というのです。一時的に雰囲気悪くなるのと、シャッターが増えてまちが衰退するのと、どっちの方がましなんだか・・・。
 

顧客志向のまちづくり

歴史的にみると、商店街とかは職住近接といいますか、同じ場所で住んでたので、「商売人同士の関係 = ご近所付き合い」でした。なので、まちで何かするには、合意形成がひつよーですよ、とか言っていたわけですが、今、商店街に住んでる商店主はほとんどいません(バブルの頃に、職住分離がブームになって、みんな引っ越した)。
 
じゃあ、何で今でもこんな調整ちょうせい言ってるかというと、慣習であることが一つと、もう一つは結局のところ面倒なことを避けてるだけなんですね。
で、その「合意形成」「調整」といってる人は、身内や自分の利権はみえているのですが、そのまちを利用するお客様の視点が完全に抜けています。本来、商業は集積した方が顧客からしたら便利なわけで、同じ場所でいろいろ見比べられる場所なんて利便性高いじゃないですか。その上で、同業種同士が競争して、サービスを磨く。
 
だから、イオンではアパレルは多く集積しているわけで、そうやってサービスを磨きながら競争してたら、お客さんが店に入っても挨拶もしない、常連だけ明らかに優遇する、商品はホコリだらけ、というお店はなくなって当たり前なのです。
 
「まちづくり」といって、そういうお店が何とかなるようにがんばっていませんか?なりませんし、なるようなまち(他に事業者がいない)は、人口流出が起こったり、ネット市場に需要を奪われて、すぐ廃れます。
 
身内ばかりみて合意形成に腐心するのではなく、さっさと顧客の方を向いて下さい。
「まちづくり」に取り組んでる方は「プロセスではなく、結果としてまちをよくする」という意識で取り組んでいただければと思います。

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